久し振りに乗鞍高原に出向いた。
今年はやはり異常気象なのか、松本でも日中は非常に暑い。連日30度を超え、盆地の為か風も弱く、灼熱地獄と化す。あまりの熱さに堪え兼ねて乗鞍高原に昼寝に行った。こういう事が出来るのは、やはり信州暮らしならではである。
乗鞍高原の中心に広がる一ノ瀬園地は標高1,460m前後。単純計算して松本より気温が4度程下がる。木立を渡る風に吹かれながら白樺の木陰で暫しの惰眠を貪った。写真の螢袋はその近くに咲いていたものである。昔は花に螢を入れてその光を楽しんだと言うが、今では想像して楽しむしかない。しかし、不思議と言えば不思議な形をした花である。
そう言えば、今年は螢を見そびれた。
君が行き日長くなりぬ山たずね迎へか行かむ待ちにか待たむ
君之行 氣長成奴 山多都袮 迎加將行 待尓可將待(萬葉集 巻二 85)
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