安曇野の桜の名所と言えば、光城山である。
光城山は、戦国時代、この地を支配していた光氏が城を築いた山としてその名がある。標高は912mと大したことは無い(登山口の標高が581mなので標高差は330m程だ)が、登山道が桜並木となっているので、麓から徐々に桜の花が上へ登り、二週間位は花見を楽しむことが出来る。
山頂が満開を迎えたこの日、幸いに快晴となり空気も澄んで、北アルプスを奇麗に望むことが出来た。晴れる日の多い安曇野でも、これは珍しい巡り合わせである。連休ということもあって、さすがに山頂は多くの人で賑わっていた。
櫻花咲きかも散ると見るまでに誰(たれ)かも此處に見えて散り行く
櫻花 開哉散 及見 誰此 所見散行
桜の花が咲いて散るのかと見まがうほどに、ここに集まって散って行くのは誰であろう。(萬葉集 巻十二 3129)
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