信州には何ヶ所か、赤
赤蕎麦とは俗称で、正式には「高嶺ルビー」という品種名になる。ヒマラヤから持ち帰った赤蕎麦を品種改良してここまで赤くなるようにしたのだそうで、収穫量は少なく、専ら観光用である。
観光用とはいえ、蕎麦畑もこれだけ広いと見事なものだ。草丈が普通の蕎麦より低いこともあって、まさに絨緞のように広がっている。蜜蜂が次から次へと蜜を集めて飛んでいる。いっそのこと養蜂して「赤そばの蜜」として売り出せば良いのに、などと考えるのは余計な世話であろう。
見頃も半月程続くらしい。慌てずに天候を選ぶと良い。
紅之 襴引道乎 中置而 妾哉將通 公哉將來座
紅の裾を引いて歩く道を中にして、私が通っていこうかしら、それともわが君がおいでになるかしら。(萬葉集 巻十一 2655)
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